「むし歯を削って詰める」という考え方は、今も昔も変わらないように思います。しかし何を「むし歯」と考えるのかは、ここ近年変化したように思います。過去の治療の成績や予防歯科の発達によってお口の中の状態によっては、同じ「むし歯 でも削らずに経過を観た方が患者様の利益につながる場合も多くあります。
接着材料の進化はむし歯治療の内容をずいぶん変えたように思います。これにより、健康な歯質の削る量を最小限にできるばかりではなく、審美的な治療が以前にも増してできるようになりました。
いくら考え方や材料が進化したからと言っても今までの治療が否定されたわけではありません。過去の経験に基づく長期にわたる治療の信頼性というものをおろそかにした治療はやはり望ましくないと私は考えます。患者様に合った治療をする事が治療の王道であるという事は言うまでもありません。